ラムリーザ・サーガ フォレストピア創造記
The Ramlyza Saga – Forestpia Chronicle
カラオケ喫茶と転校生
帝国暦九十三年 黄昏の月・守護者の日(現代暦:十月中旬)
この日の放課後、第一回文化祭実行委員会議を開くため、六人は教室の一角へ集まっていた。
実行委員は六人。中心となるレルフィーナをはじめ、強引に指名されたラムリーザ、「ラムがやるなら」と参加したソニア、そのソニアに引っ張り込まれたチロジャル、彼女を守ろうと加わったクロトムガ、そしてレルフィーナの計らいで選ばれたフィルクルである。
レルフィーナは座席をコの字形へ並べ替えようとした。ところが、この教室の机と椅子は一体型で、しかも床に固定されており、動かせないことに気づき、う~んと首を捻った。
「どうもこの教室は、小さな会議をするのに向かないなー。教室のほうに、やる気が感じられない」
「だったら軽音楽部の部室に行くか? あそこなら備え付けのテーブルがあったよ」
というわけで、突然の場所移動。六人は部室へと移動した。
「それでーはっ、第一回文化祭実行委員会議をはじめまーすっ」
六人はテーブルを囲むように座った。
一番奥の席には、議長役のレルフィーナが座る。レルフィーナから見て右側にはラムリーザとソニアが並び、レルフィーナの正面に、クロトムガとチロジャルが並んだ。入り口側の席にはフィルクルが座り、ラムリーザと正面から向き合う形になった。
「まず初めにー、クラスメイトだし今さらかもしれないけど、委員会メンバーの親睦を深める意味で、改めて自己紹介しようと思いまーす。昨日までの自分とは違うかもしれないしー」
レルフィーナが自己紹介を提案したのは、ラムリーザたちのためではなく、フィルクルに少しでも馴染んでもらうためだった。クラスの人気者であるレルフィーナは、人を気遣うことにも長けていた。ただし今回は、個々の人間関係までは把握していなかったことだろう。
「まずあちきから、あちきはレルフィーナ・ケプラー。趣味はカラオケで、好きな食べ物はポップコーン。将来はより良い自分に近づくために、文化祭のようなお遊びではなく本当のカラオケ喫茶を経営したいと考えています。はい次っ」
お遊びと評されてしまったが、ラムリーザたちにとって一日中演奏するのはそれなりの重労働であった。それでも、学校行事の一企画であることには変わりないので、ラムリーザはその言葉は聞き流すことにした。
「えーと、ラムリーザ・フォレスターです。趣味はドラム演奏。あとは、少しゲームかな。だけど本当に好きなのは昼寝かな。好きな食べ物はひまわりの種で、将来の夢は、フォレストピアを世界一の町へ育てることです。以上っ」
ラムリーザが自己紹介を終えたとき、どこかから「ふんっ」と鼻を鳴らす音が響く。しかし誰も、気に留めていない様子であった。
「あたしソニア・ルミナス、帝国女爵閣下。趣味はゲーム、対戦で勝つことが好きです。好きな食べ物は豆乳――は飲み物かー。チョコレート! 将来の夢は、ラムのお嫁さんです」
一部ツッコミどころのあるソニアの自己紹介。本気で女爵を名乗り通すようだ。女爵を男爵に相当する爵位と考えれば、「閣下」でもよいのだろう。しかし、チョコレートとは、ずいぶん贅沢なものを挙げたものだ。通常は手に入らないものを選んでいる。
「クロトムガ・トンボー。チロジャルとは幼馴染だ。趣味は――趣味とか必要か?」
「あるなら聞きたいなー」
レルフィーナは、仲間の様子を知りたがっていた。
「わかったよ、趣味は料理だ。将来もより良い自分に近づくために、料理を生かした仕事をやりたい」
「あはっ」
突如笑い声が上がった。見るとソニアが口元を押さえて、目をきょろきょろとさせている。
「なんだこら」
クロトムガは、自分の趣味を笑われたと思い、ソニアを睨みつけた。
「だってクロトムガ、料理って顔してないじゃん」
周囲の視線を集めたソニアは、悪びれもせず、無茶苦茶なことを言い出した。
「料理はツラでやらねーよ。チロジャルの弁当も俺が作っているんだぜ」
チロジャルは恥ずかしそうにうつむき、ソニアは大笑い。
「面白いのーっ、あっはっはっは――」
しかしすぐに、ラムリーザやレルフィーナ、クロトムガの呆れたような視線に気がついて、気まずそうにしおしおとうなだれた。
ソニアのように、見た目や性別で料理の向き不向きを決めつけていては、「料理は女の仕事か、男の仕事か」という妙な議論がいつまでも終わらない。
「なんだお前は? 人のことを笑えるぐらい自分は料理ができるのか?」
「せそ汁作った! ラムもおいしいって言ってくれた!」
「なんやそれ」
残念ながら、まだ帝国では一般的でないユライカナン料理だけに、せそ汁を作ったというソニアの功績は、クロトムガにうまく伝わらなかったようだ。
「口論はそこまでー、次チロジャルさん」
レルフィーナの司会進行は的確だ。放っておけば延々と口論を続けるソニアを制して、話を先へと進めた。普段はラムリーザたちが止めずに放っておくため、ソニアはリリスと喉がかれるまで口論を繰り広げる。そしてたいていソニアが「ふえぇ」とやり込められるか、最近ではソニアがリリスにブタガエンを振りかけるまで続くこともあった。
「ち、チロジャル・プルンピーです。皆さん、お手柔らかにお願いします」
「好きな食べ物は何なの?」
短い挨拶をなんとか終えたチロジャルに、ソニアはずけずけと質問する。
「ぜっ、ゼンマイ仕掛けのまくわうりです」
「珍しいものが好きなんだ」
などと、非常に贅沢な嗜好品であるチョコレートを挙げたソニアが言う。チロジャルの言ったものは、まくわうりという果物をベースとした、帝国に古くから伝わる郷土料理だ。ひょっとすると、民族舞踊の「劇」と同じく、帝国建国以前から先住の人々へ伝わっていた料理なのかもしれない。
「ああ、それは俺も得意とする料理だぞ。作り方教えてやろうか? まずはまくわうりをゼンマイ状に――」
「三分間ホラークッキングはまた今度、次はフィルクルさんよ」
話が長くなりそうなので、レルフィーナは素早くクロトムガの話に割り込んで止めさせた。
「ホラーじゃねーよっ」
すぐに不満を言ってくるが、レルフィーナが「あちきも食べてみたいから、今度作ってきて。講釈よりも物品でっ」と言うと、クロトムガも一応は納得したようだ。
「はいどうぞ」
レルフィーナはフィルクルに自己紹介を促す。
「フィルクル・ナンワキ、です」
フィルクルは遠慮がちに名乗った。しかし、名前を告げただけで次が出てこない。
「好きな食べ物は何なの?」
だからソニアは、チロジャルのときと同じように、馴れ馴れしく声をかけた。先日フィルクルが、ラムリーザに噛みついたことは忘れているようだ。風船割りゲームも、風船のことを忘れて数日後には普通にプレイしていたからそんなものなのだろう。
「七面ちょ――って、あんたに教える必要ないね」
「あっ、七面鳥のお肉おいしいよね。ラムが熱いのダメだから、冷たい七面鳥とかよく食べるよ」
フィルクルは眉をひそめて、馴れ馴れしいソニアの顔を睨みつける。
「ソニア、口を挟んじゃダメだよ。フィルクルさん困っているだろ?」
ラムリーザは、フィルクルのほうに乗り出しているソニアを椅子へ引き戻す。そして「フィルクルさんごめんよ、ほら続けて」と言った。
「ふん、いい人ぶってもあんたみたいな人間の本性知っているんだから」
しかしフィルクルは、ラムリーザから顔を背けてそう言い放った。
「それでは第一回文化祭実行委員会議を始めます」
すぐにレルフィーナの、本日二度目の開催宣言がなされた。レルフィーナとしては、あまり話をしたがらないフィルクルに気を遣っただけで、本題はここからだ。
「二度目の宣言した」
空気を読まないソニアが突っ込むが、レルフィーナはソニアのほうにベーッとべろを出してしかめっ面をしてみせただけだった。いわゆる、あっかんべえという奴だ。
「出し物は先日決めたとおり、カラオケ喫茶で行くことにします。出し物が決まっているだけで、具体的な運営内容は、まだ決まっていません。本日の会議はそれを決定するためのものです。諸君の活発な提案と討論をあちきは希望します。とりあえず賑やかなら半分成功です」
レルフィーナは一気にまくし立てて、得意げに一同を見回した。ソニアはじっとレルフィーナを見つめている。ラムリーザは大あくびをして、レルフィーナに頬をつねられた。チロジャルはうつむいたままで、クロトムガはぼんやりとラムリーザとレルフィーナのやり取りを見つめていた。
「だるいな、休憩所でいいよ」
口調は活発ではないが、最初の提案をしたのはフィルクルだった。
「それは、具体的な出し物を決められなかった、やる気のないクラスが仕方なくやるものなの。聞こえはいいけど、実質『何もしない部屋』じゃない」
「会議って言うなら、最初から出し物が決まっているのはおかしいと思うけど」
フィルクルは、低い声でそう言った。
「カラオケ喫茶をやることも、演奏をその人たちに任せることも、最初から決まっているんでしょ? それなら、私たちは何を話し合うために呼ばれたわけ?」
「それは、フィルクルさんの言うとおりかもしれないね」
ラムリーザは静かに言った。
「出し物はもうカラオケ喫茶で決まっているけど、中身まで全部決まっているわけじゃない。僕たちが演奏を担当するにしても、喫茶の内容や当日の流れはみんなで決めるべきだと思う」
フィルクルは何か言い返そうとしたが、一瞬だけ言葉に詰まった。
「そのとおり。今日は、活動内容を決めるのよ。というわけでラムリーザ」
「はい?」
「あなたたちが根幹を支えることになるから、今年は去年よりもさらに選曲を増やしてね。数えたら引くくらい用意して」
「そ、それはユコ次第かなぁ」
基本的に、ラムリーズが演奏しているのは、ユコが耳で聴き取って楽譜に起こした既存曲である。自作曲は、まだほとんどない。もともとユコは耳コピして楽譜を作るのが趣味で、去年の文化祭から一年経過していることもあり、演奏できる曲もそれなりに増えていた。中にはユコが作ったオリジナル曲もあるが、歌詞を完成させられる者がおらず、歌ものとして披露できる段階には至っていなかった。
「ちぇっ!」
レルフィーナとラムリーザが会話をしていると、フィルクルが大きく舌打ちをする。レルフィーナはすぐにそれに気がつき、尋ねた。
「どうしたの?」
「結局この会合も、貴族の機嫌取りじゃないか」
レルフィーナは、思いもしなかったことをフィルクルに言われて驚く。
「ええっ? 何それー?」
「あっ、こいつそんな奴だった。意味不明な奴だった」
戸惑うレルフィーナと、先日の一件を思い出してとたんに悪態をつきはじめるソニア。部室に、にわかに不穏な空気が流れ始めた。
「素人のバンドじゃなくて、ちゃんとした名のあるグループを呼ぶべきだと思う」
フィルクルの意見に、一瞬場が凍りつく。去年の盛り上がりを経験しているレルフィーナには、思いもよらぬ意見であった。そもそも外部から人を呼ぶと、クラスとしての出し物の範疇を超えてしまう。
「ラムリーズはちゃんとした名のあるバンド! ジャンの店で堂々と演奏してる!」
真っ先に反論したのは、ソニアだった。ほかの者たちが、「この人は何を言っているのだろう」と呆気に取られるなか、ソニアだけはフィルクルの言葉を額面どおりに受け取り反論したのだ。
「貴族の店で勝手に演奏し、遊びでバンドを名乗っているだけ。どうせたいした実力もないのに、貴族だからって周りから上手い上手いとちやほやされて調子に乗っているだけ。そんな人たちには任せられないと思う」
フィルクルは一気にまくし立てる。一同は、呆然とフィルクルを見つめ返した。
「馬鹿みたい」
ソニアはぼそっとつぶやき、フィルクルは鋭い目つきで睨みつける。
「え……えっと、去年と同じく、客から注文された曲を演奏し、客自身に歌ってもらうことを基本コンセプトとして、今年は飲食や接客など、喫茶店としての部分を強化しましょう」
流れを引き戻そうと、レルフィーナはフィルクルの意見を聞き流して話を進めた。フィルクルの意見を取り入れていたのでは、コンセプトからひっくり返ってしまうので取り入れられないのだ。
「喫茶だけでなく、軽食も出せるぞ。俺が入ったのだから、料理の方面でも強化できるぞ」
ここで料理が趣味で得意だというクロトムガが話し合いを盛り上げる。
「あたしクロトムガが脇の下で握った饅頭とか食べたくないなぁ」
「気持ちが悪いことを言うな! ってか誰がそんなことするか!」
だがソニアが茶々を入れて、無用の言い合いが始まる。ソニアの発想は、いつもながらぶっ飛んでいる。想像するだけで気持ち悪い光景だ。
「はいそこ、気味が悪い会話は終わり。ソニアが脇の下で饅頭を握るパフォーマンスを挟むことで解決。ところでラムリーザ、選曲どんな感じ?」
ソニアは憤って何か言いたそうだが、レルフィーナはラムリーザに話を振ることでソニアの茶々をスルーすることにしたようだ。ラムリーザに話を振れば、ソニアもそちらへ意識を向けるため、茶々は無視できる。しかし――
「この一年で演奏できる曲はだいぶ増えたよ」
「さっすがー、やるじゃんラムリーザ。これで今年もお客さんの心はわしづかみ。でも物理的にはつかまないでね」
「ほらみろ!」
レルフィーナがラムリーザと話をしているところにフィルクルが割って入った。
「フィルクルさん、どうしたの?」
まだ二人の事情を知らないレルフィーナは、素直に尋ねた。
「結局貴族の機嫌取りをしているだけじゃないか。どこもいっしょ、馬鹿みたい」
フィルクルは、相変わらずラムリーザを――というより、貴族全体を嫌悪している。ラムリーザはその代表格として槍玉に挙げられているのだ。
「フィルクルさん、そんなふうに突っかかってばかりでは、話し合いにならないよ」
それでもクロトムガは、冷静に諭す。ソニアの茶々は呆れられても、いつもの悪ふざけとして流される。だがフィルクルの言葉は、場全体を凍らせる種類のものだった。ソニアの「脇の下」発言も不快だが、それとは方向が違う。
「これは平民の祭りでしょ? 貴族はおとなしく屋敷にこもってふんぞり返っていればいいんだ」
部室は再び、水を打ったように静まり返った。
「えーとラムリーザ、新しい曲は?」
「えーと――」
「ふんっ!」
レルフィーナは話題を戻そうとするが、フィルクルは完全に会議に否定的だ。議長のレルフィーナがラムリーザに話しかけてばかりに見えるのも、彼女の機嫌をより損ねているのだろう。
「なによこのピクセル! いちいちラムに突っかかって! みっともない! みっともないとすてーしょん!」
フィルクルの否定的な態度にブチ切れたのはソニアだ。ソニアにとっては恋人を理由もなく悪く言われているようなものなので我慢がならない。だが、わざと名前を間違えるのはやりすぎだ。
過去に貴族から何をされたのかは分からない。だが、その怒りを無関係なラムリーザにぶつけるのは筋が違う
「ピクセルじゃなくてフィルクルなんだけど。あんたは貴族の取り巻きだから、同じようなものよ。名誉貴族みたいなもの。黙ってついて回っていればいいんだ」
「何をこの持たざる者! 面白くない存在!」
「騒ぐなよ」
ラムリーザは、激昂して立ち上がったソニアを座らせてなだめる。しかしフィルクルには、何を言っても火に油を注ぐだけだと考え、口を挟まなかった。彼女が過去に、貴族からどんな仕打ちを受けたのかは知らないのだから。
この問題を、ラムリーザが無理に解決することはできないだろう。そして彼自身も、すべての反感を背負ってまで解決すべき問題ではないと考えていた。誰もが万人に好かれることなど、ありえないのだから。
「フィルクルさん、なぜそこまでラムリーザに突っかかり、話し合いを邪魔するのですか?」
さすがにレルフィーナも、フィルクルの態度に我慢できなくなって、苛立ちをにじませた口調で問いただした。
「あんたも貴族の犬ね。貴族優先の会議。こんなくだらない会議には意味がないので先に帰らせてもらうわ」
フィルクルは席を立つと、荷物をまとめてさっさと部室から出ていこうとした。
「あ、ちょっと――」
レルフィーナが何か言うのを待たず、フィルクルは立ち去ってしまった。
部室には、呆然としたレルフィーナとクロトムガ、縮こまったチロジャル、怒りの表情を見せるソニア、そして黙り込むラムリーザが取り残された。沈黙のまま少しの間時間が進む。
「えっと、ラムリーザ。お前、彼女に何かやったのか? 機嫌直してもらうとかできんの?」
クロトムガは、遠慮がちにラムリーザに問いかける。周囲から見れば、一方的にフィルクルがラムリーザを嫌っているようにしか見えない。
「ラムはなにもやってない!」
「強いて挙げるなら、教室でぶつかりそうになったことかな。そのときは謝ったけど、どうやら許してくれなかったみたい。なんかいろいろ無理っぽいし、様子見をしているだけ」
ラムリーザは憶測を交えず、事実だけを述べた。フィルクルと知り合って以来、直接関わった出来事といえばそれだけだ。
「それだけ? それだけであそこまで嫌われるのか? ちょっとヤバいなあいつは」
それだけの理由で、あそこまで一方的に嫌われている。そのことにクロトムガが恐ろしさを覚えるのも、無理はなかった。
「そう、ラムは悪くない! あいつが勝手に一人で嫌っているだけ! あたしもあいつ嫌い!」
ソニアのものすごい剣幕に、チロジャルはずっと縮こまったままだ。
最も困ったのはレルフィーナ。フィルクルをクラスに溶け込ませようと計らったことが、思いもよらない形で失敗しかけている。
「ええと、今日は顔合わせと自己紹介ということで、お開きにしましょう」
そう締めるのが精一杯であった。
レルフィーナは、ただフィルクルをクラスに馴染ませたかっただけだった。
けれど第一回文化祭実行委員会議で決まったことは、カラオケ喫茶の細かい内容ではなく、フィルクルとラムリーザの間にある溝が、思っていたよりも深いという事実だった。
しかも、フィルクルは実行委員から外れたわけではない。次の会議でも、同じテーブルを囲むことになる。
こうして第一回文化祭実行委員会議は、気まずい空気を残したまま、ぐだぐだに終わってしまった。
誰にでも好かれる必要はないとわかってはいても、これからも同じ教室で過ごす二人の間に落ちた暗い影は、どこか嫌な予感を運んでくる。