始まり
2020年10月7日――
この日から、私の社会復帰へ向けた取り組みが始まったようなものです。
約4年間、病院と食材の買い出し以外ではほぼ家から出ない生活をしていました
そして家族が月に一度様子を見に来る、それで満足した生活でした。
しかしこの2020年、コロナウイルスなるものが世界で猛威を振るい、私の生活環境も大きく変化してしまいました。
両親はコロナウイルスを極端に警戒し、この2月を最後に、「ちょっと行けない」との理由でそれっきりとなっています。
元々一人で居ることが多かったこともあり、しばらくの間はとくに気にせずに一人暮らしを続けていました。
それに両親とは会えずとも、いろいろな事情は割愛するけど仕事していた頃の上司が、週に一度「今の仕事のために仮眠を取らせてくれ」とのことで、4時間ほど泊るようになりました。やっていることは晩飯を一緒に取り、部屋を貸して仮眠を取らせ、夜勤に送り出すと単純な物でしたが、それが唯一の社会との繋がりのようなものとして機能していました。
しかしこの年の9月、その上司の家庭の事情で一ヶ月ほど会わない時期が生まれました。
その結果、その一か月間は誰とも会わず、誰とも会話せず、そんな一ヶ月でした。
その時に、初めて感じたのかな?
このままでいいのか? と。
そこで月に一度の心療内科で診察してもらう時、主治医の先生に切り出しました。
「以前作業場というものを勧めてくれましたが、そこに行くにはどうすればいいですか?」
細かい所は違いますが、大まかに言えばこんな内容でした。
数年前、主治医の先生から「作業場で働かないか?」と勧められたことがありました。
しかしその時の精神状態では働くということを考えられなかったので、今は無理ですと断った記憶があります。
あれから月日は過ぎて、少しは気分も落ち着いてきたのか、前向きな気分になれたのだと思います。
余談ですが、実はこの夏、就職活動をしてみて惨敗だったというものもありました。
やはり4年間の引き籠り歴は伊達でなく、一般人に交じっての就職活動というものには無理があるもの、でしょうか? それとも私の実力が至らずでしょうか?
そんなものはどうでもいいのです。ただ、そこで思い出したのです。
以前、主治医の先生に働く場所を紹介してもらったことを。
一般人に交じって就職活動しても希望は見出せないが、主治医の先生が勧めてくれる職場なら? と。
作業場というものがどのようなものかは、この地点ではよくわかっていませんでしたが……
だからこの日、主治医の先生に切り出してみたわけでした。
その結果先生から返ってきたのは、働くために身体を慣らすために、「デイケア」というところに通ってみればというものでした。
実はこのデイケアも、今年の5月頃勧められていました。
しかし数ヶ月前の地点では、まだ家から出ることを考えられずに遠慮しておりました。
でも今の自分は違います。
よろしくお願いしますの一言で、就職活動するまえにデイケアに通えというのならば、そうしてやろうかと。
その後デイケアのスタッフの方と打ち合わせをして、次の月曜日に体験で通ってみるという話になりました。
こうして、私の社会復帰へ向けた取り組みが始まりました。
